トランスジェンダーの私が自己肯定感を取り戻した“心に刺さる励ましの言葉”

LGBTQ

オーストラリアワーホリ、楽しいこともあれば苦しいこともあるし不安になることもあるし悩みます。

そんな時、日本にいるトレーナーの先輩と話をしました。

ジェンダーのことで悩んでいたわけではないけれど、その時にもらった言葉がとても優しくて嬉しくて、支えてもらったと感じました。同じような境遇にある人にも届くといいなと思い、この記事を書いています。

先輩トレーナーからもらった言葉

自分自身への覚書としても残しておきたいのでもらった言葉を極力そのまま書きます。


あなたはまず小さい時からトランスジェンダーというものを抱え、人と違う環境で育ってきた。

生物学的にみると体は女性、精神は男性的、当然ホルモン分泌やバランスも大多数のストレートの人とは異なるだろう。客観的に生物学的にみてそれはハンディキャップと言える。

表現型遺伝でも言われている通り、人間の表現型は遺伝子+環境で決まる。

環境にはストレスや社会的な環境、ホルモン分泌も間接的に環境要因に含まれるから、トランスジェンダーであることは科学的にみてもかなり外れ値に当たると思う。大変なこともあっただろう。

そのハンディキャップをハンディキャップとせず、当たり前と思って普通に働き、生きてきているけどそもそもそれがものすごいこと。

それに加えて社会的な偏見であったりトランスジェンダーだからこそ感じる不安やストレスなどに対処しながら生きているのは、俺のようなストレートの男からすると到底真似できない本当にすごいことなんだ。

それを誇りに思ったらいいし、もっとすごいことを普通にこなしているんだと自分を認めてあげた方がいいよ。

そしてそのようなハンデを背負いながらハンデと思わずに、その上で海外生活という挑戦、トレーナーとして挑戦して、うまく行かずもがき苦しみながらもまだなんとかしている。

ふんばれない人ならとっくにもうお金が尽きるか心が折れて日本に帰ってきているよ。

うまく行かない中でなんとか踏ん張る力はどこへ行っても生きる力。

それは必ず将来君にしかない強みになる。


自分では気づいてなかった強さ

この言葉をもらった瞬間ハッとしました。

表現型遺伝についてはまた別の記事で書こうと思いますが、遺伝と環境について勉強していたのに自分をとりまく環境がかなり特殊であることに気が付かなかったです。

男女二元論が普通とされる社会で生きるという、多くの人からすれば”普通”の社会という環境からトランスジェンダーが受ける環境的刺激は明らかに人と違うわけです。

その中で日常的に受ける小さなストレスから親との会話や他者からの拒絶、職業選択への不安といった大きなストレスまで受けて、その困難を乗り越えたというのは本当はもっと自分で自分を評価していい強さなんだと知りました。自分では当たり前すぎて見えていなかった点です。

そういった環境から得られる感受性や繊細さ、多様性への理解も自分の強みなんだと思いました。

終わりに

もし同じような境遇の人がこの記事を読んでいたら、あなたはめちゃくちゃすごいことをしてるんだよと認めてあげてほしいです。

そういう体で生まれ、生まれた時からそういう環境で生きてきて、それが当たり前になっているからこそ自分の強さに気付いてないけど、人と違うこと、困難を乗り越えたこと、乗り越えようとしていることはあなたの持つ素晴らしい価値なんだと伝えたいです。

そしてこのような視点から言葉をくれた先輩に感謝です。

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